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摂食機能療法について

日本に死因第4位は肺炎です(厚生労働省 2023 公表)。その内訳の死因を見ても高齢者層が殆どです。高齢者の肺炎の多くは嚥下障害による誤嚥性肺炎と言われています。

当院では、嚥下障害に対するアプローチとして摂食機能療法を実施しています。

食べる楽しみを持ち続けることの重要性

私たちが生きていくうえで必要不可欠である食べること。食べることを楽しむ事ができれば、生きていくことはもちろん、生活での張り合いや生きがいにもつながります。ところが、食べる楽しみを無くすと張り合いや生きがいといった生活の質の低下とともに、食べる動作をしなくなることで噛む力や飲み込む力が弱くなり、食物や水分、唾液等による窒息や誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
さらには同じ口腔器官を使う「話す」機能低下のリスクも高まります。また、食事摂取量の減少は栄養状態低下による健康の悪化を招き、寝たきりへとつながる引き金となっています。

摂食機能療法とは

摂食機能療法とは、下記のような食事に関する問題(摂食嚥下障害)に対する訓練のことです。

  • 食事が飲み込みづらくなった
  • 食事時にむせる
  • 上手に噛めない
  • 食べ物が口からこぼれる

摂食機能療法の目的

  • 誤嚥性肺炎の予防
  • 栄養状態の改善
  • 患者様が食べる楽しみを持続することで、生活の質(QOL)の維持・向上

摂食機能療法の対象となる方と期間について

脳卒中などにより摂食嚥下機能に障害がある方または、嚥下内視鏡検査により障害が確認された方を対象としています。
治療開始日から3か月間は、1日1回摂食機能療法を受けることができます。3か月経過後からは1か月に4回まで受けることができます。

摂食嚥下障害による問題点

摂食嚥下障害による誤嚥は肺炎を起こす原因となり、問題になっています。食べていてないなら誤嚥が無いというわけではなく、寝ている間の唾液によっても誤嚥は起こます。

  • ムセ等で食事の摂取量が低下し、脱水や低栄養の原因となる。
  • 食べ物が肺や気道に入ることによって窒息や誤嚥性肺炎の原因となる。
  • 食べる楽しみを失ってしまう。

当院の取り組み

言語聴覚士と各部署の看護師・管理栄養士で摂食機能療法チームを作り、毎月1回ミーティング・各部署の見学ラウンドを実施しています。また、言語聴覚士による研修会や事例発表会、外部関係者の研修会など年に2回以上の研修を開催しています。

取り組み事例と実施件数はこちら

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